論文タイトル: Genome-wide Association Studies for Multiple Diseases of the German Shepherd Dog 著者: Tsai, K. L., Noorai, R. E., Starr-Moss, A. N., Quignon, P., Rinz, C. J., Ostrander, E. A., ... & Clark, L. A. 出版年: 2012 掲載誌: Mammalian Genome, 23(1-2), 203-211.

要約:

この研究では、ドイツ・シェパード・ドッグにおける複数の疾患に関するゲノムワイド関連研究(GWAS)を行っています。GWASは、遺伝的要因が関与する疾患や形質について、ゲノム全体の遺伝子座との関連性を解析する手法です。この研究の目的は、ドイツ・シェパード・ドッグにおける主要な遺伝的疾患の原因遺伝子や遺伝子変異を特定することです。

研究者たちは、ドイツ・シェパード・ドッグの全ゲノムを解析し、犬種特有の疾患(股関節形成不全、変性脊椎症、胃捻転症候群、脊髄性筋萎縮症、食物アレルギー)との関連性を調査しました。

<aside> 💡 その結果、いくつかの疾患に関連する遺伝子座が特定されましたが、いずれも統計学的に有意な関連性は示されませんでした。

</aside>

しかし、この研究により、ドイツ・シェパード・ドッグにおける疾患の遺伝的要因に関する情報が得られ、今後の研究や繁殖計画に役立つことが期待されています。さらなる調査が行われることで、疾患の発症リスクを低減するための遺伝子検査や遺伝的カウンセリングの開発が可能となるでしょう。

ジャーマン・シェパード・ドッグの複数の疾患に関するゲノムワイド関連研究 - PMC.pdf